グリーンリボンは、世界的な移植医療のシンボルです。
グリーンは成長と新しいいのちを意味し、
“Gift of life”(いのちの贈りもの)によって結ばれた
臓器提供者(ドナー)と移植が必要な患者さん(レシピエント)の
いのちのつながりを表現しています。
(公社)日本臓器移植ネットワークをはじめとする関連団体では、
より多くの人に移植医療について理解してもらうため、
毎年10月の臓器移植普及推進月間を中心に、
グリーンリボンキャンペーンを展開しています。
臓器を提供してもいいという人と移植を受けたい人が結ばれ、
よりたくさんのいのちが救われる社会を目指しています。
日菜あこさん ...1984年8月2日生まれ。福岡県出身、B型。20歳で第1子となる長男を出産。現在は10歳の長男、8歳の長女、6歳の次女の3児のママ。メンタルケアスペシャリスト、子育てアドバイザーの資格を活かし、テレビ・雑誌・ラジオなどのメディア出演やチャリティ活動など、幅広い分野で活躍中。

3児の母でもある日菜さんが子育てにおいて
大切にしていることはなんですか?

ありのままのその子を受け入れてあげることですね。1人目の子には、やはり母親としてちゃんとさせなきゃという意識が強かったので、子どもを指導するという目で見ることが多かったんです。どうしても母親の目線で、「それはダメだからこうしなさい!」と伝えていました。でも子どもなりの意見もあるので、「こうしたほうがいいんじゃない?」と提案はしても決めるのは子どもたちにさせなきゃいけないな、と最近は気を付けています。3人の子どもをここまで(※なんと来年全員小学生になるそうです!)育てた結果、いいところも悪いところも、ありのままのその子を受け入れてあげることが一番大切なんだなとわかりました。やっぱり自分も子どもの頃はお母さんに認めてもらいたかったな、理解してもらいたかったなっていう気持ちがあったので。
3人のお子さんの子育ては大変というイメージがありますが...
1人目の子どものときは、私も分からないことだらけで泣いてばかりいて、つい怒ってしまうこともあったし、子どもが2人のときは、上の子と下の子をみてこっちの子はできるのになんでこっちの子はできないんだろうと比べたりしていました。でも、3人育てるとみんなおもしろいほどに考え方も個性もバラバラなので、逆に1人ひとりと向き合えるようになったんです。3人産んでからのほうが気持ちに余裕が生まれて、子育てがもっと楽しくなりましたね。ちなみに、あと2人くらいは産みたいですね!子どもたちから、弟が欲しいと言われているので、頑張ります(笑)。
日菜さんは、東日本大震災の被災者への物資支援や
様々な社会活動もされていますが、そのきっかけを教えてください。
私は「他人ゴトを自分ゴトに変えていこう」という気持ちを大切にしています。いま少し子どもから手が離れた分、これまで自分が苦しんだ時期の(とくに0歳~3歳くらいのお子さんがいる)ママたちにちょっとでも手助けができればと思うようになったのが活動のきっかけですね。それに、自分の子どもだけじゃなくてみんなの子どもというか、自分の子どもだけが幸せだったらそれでいいのか、と。仲のいい友だちの子はみんな家族みたいなものと同じで、困っている家族の顔を見たくないな、って。自分の経験を伝えることで、みんなが元気になったり、明日からもっと頑張ろうと思ってもらったりすればすごくいいなと思っています。
グリーンリボンキャンペーンという活動については、ご存知でしたか?

正直、グリーンリボンについてはあまり知らなくて、なんとなく「臓器を提供する=怖い」というイメージがありました。ただ、説明を聞いたり、臓器提供者の体験談を読ませていただいて、提供するだけじゃないんだなと。臓器を提供することでその人の想いが受け継がれることにつながって、幸せが返ってくるんだなということを感じました。私も含めて、みんなそういう部分を知らない人が多いんじゃないかな。自分だったら、自分の子どもだったら、と考えることは大切ですね。
まさに、"他人ゴトを自分ゴトに"ですね。
そうですね。いま自分と子供が生きていて一緒にいるのが当たり前とみんな思っていると思うんですけど、そうじゃないってことに気づけば考え方は180度変わると思います。子供に何かあったらって考えると嫌な気持ちはするかもしれないけれど、いざそうなったらあれしておけば、これしておけばよかったって思いますよね。臓器提供ということについて真剣に考えてみることで子供を大切にするきっかけにもなるんじゃないでしょうか。
では最後に、グリーンリボンキャンペーンについて
メッセージをお願いします。
ママたちに伝えたいのは、自分と子どもがいま一緒にいられることがどんなに幸せなことかを1度考えてみてほしいということですね。「明日もし子供に何かあったらどうしますか?」という問いについて、ちょっとでも「いのち」について考えてもらえれば、いままでとは違うものが見えてくるんじゃないかと思っています。